難波御堂筋ホール
最寄り:御堂筋線「なんば駅」(13号出口)に直結 住所:大阪府大阪市中央区難波4-2-1 難波御堂筋ビルディング
最近よくテレビなどのメディアでよく取り上げられているという話題の「難波御堂筋ホール」を取材に訪れた。 難波には珍しい1,000名収容可能な大きな会場もさることながら様々な取り組みが評価されていることが取材を通して理解することができた。
また、会場だけでなく同じビルの別フロアに最近注目の簡易宿泊施設の「ファーストキャビン」があるので宿泊を伴った研修会議にも便利。 周辺は観光地としても人気のエリアなのでビジネスホテルといえども難波で宿泊施設を予約するのは最近は難しいようだ。
今回の取材には大平支配人にご協力いただき、こちらの会場の人気の秘密や難波でのイベント開催のメリットを伺うことができた。
会議を開催するのであれば新大阪や梅田・大阪駅周辺のイメージが強いかもしれないが、実は難波ならではの地の利の良さは意外に大阪府民でも知られていない。梅田・大阪は北方面からのアクセスは良いが和歌山等の南からは若干不便。 また、難波は近鉄線を利用しての奈良からのアクセスも良いため集客力を必要とするイベントには向いている。 「なんば駅」を首都圏の主要駅に例えるなら「渋谷駅」のようなターミナル駅といえる。
ちなみに支配人のご指摘でJRは「難波駅」と漢字で表記し、地下鉄は「なんば駅」とひらがな表記であることを初めて知った。30年以上も住んでいたところなのに...
特にこちらの会場は「なんば駅」の13号出口に直結しているので雨に濡れずに1分もかからず到着する。新幹線「新大阪駅」 から会場まで20分の好アクセスなので県外からゲストを呼ぶにも便利がいいだろう。こちらは地下1階の様子。
こちらは休息スペースからの眺め。奥に黄色の観覧車らしきものが見えるが、おなじみ大阪名物「かに道楽」などがある道頓堀の辺り。
一番最初に打ち合わせで来訪した際に疑問に感じたのが会議室には不似合いなチャイナドレスなどの仮装衣装が 多く備え付けてあったこと。最近ではマスコミでも紹介されて注目の会議なのだが、こちらでは「コスプレ会議」というサービスを提供しており、 会場利用者はそれら仮装衣装を気軽に利用できる。
会議の重苦しい雰囲気を少し変えて、会議を笑いとリラックスした空間で良いアイデアを出せるようにしようという 会場スタッフの試み。「アイスブレーキング」という言葉が数多く出てくるが、初対面の人たちが集まった ときにアイスを溶かすようにリラックスさせてより良いアイデアを出そうする手法が最近注目されている。 会議やイベントの前にちょっとしたミニゲームを開催して場を和ましたりする手法を指す。
こちらの支配人によるとただ単に会場を貸すのではなく、一歩踏み込んで会議そのものも円滑に進められるようにお手伝いしたいと気持ちから生まれたサービスとのことだった。
他にも会議中に靴を預かってプロによる靴磨きを行い、会議後に返却する「靴磨きサービスパック」や 会議室で桜の枝を飾り花見が楽しめる「桜 会議室」はお客さんのリクエストで生まれたサービス。 あくまで会議のための演出だけれども夜桜の会場としての利用もあるらしい。結構花見の時期は寒かったりトイレの問題があってこのようなサービスはユニークだし助かる。
大会議室に案内してもらう。1,000人は収容することができる大きな会場。大阪府内だけでも中々この クラスの広い会場はそうない。実際には高校受験や大学の入試、各種資格試験の会場として利用されているとの こと。(↓会場入り口から右手を撮影)
(↓スクール形式での画像。広さが良くわかる。)
(↓会場入り口から正面を撮影)
過去のユニークな利用をお尋ねしたところ「企業の運動会を開催したことがあります。」...運動会!? それって家庭用ゲーム機を使ったバーチャルな運動会ですよねと伺ったらリアルの運動会を開催したとのこと。 もちろんスタッフが実際に走って振動、騒音問題ないの確認、当日の下の階の利用がないのも確認した上で開催したらしい。普通なら相談された段階でお断りのNGだとは思うが...(↓会場入り口から左手を撮影)
「一見無茶に思えるリクエストも利用をお断りするのは簡単なことなんですが、敢えてお客さんの「こんなことしたい!」という 要望にできるだけ沿って可能な方法を考え出すのが我々の仕事だと思っているんですよ。」... すごくプロ意識が高いなと感じていると、是非、トイレを見てもらいたいんです。何か特別な仕掛けがあるのだろうかと入ったが特に特徴は ないような...
支配人に促されて中を見ると、男性が用を足すときに必ず見るスペースに川柳らしきものが書いてある。 「こんなところにまで!さすが大阪!」と来場者が思わず感心するらしい。
ついでにこちらの個室の方もと促されるとクイズが貼られている。中々気づかないけどちょっとしたスペースに来場者飽きさせない工夫がされていて思わずニヤリとしてしまう。
ちなみにクイズの答えは赤矢印の棚にある。こちらは休息及び喫煙スペース。
支配人曰く、「我々は会場を利用者に貸し出すレンタルスペース業、そうだけれでも人によるアイデアやサービスを付加することで 単なる場所貸しではなくなると思うんですよ」と最後に話されたのが印象的だった。
そういえば私は以前の仕事の関係でビルオーナーから、空いてる部屋を貸し会議室にしたいので相談に乗ってほしいと 依頼されることがしばしばあった。どうやら貸し会議室はイスと机さえあればできる誰でも出来るビジネスと考えている様子だった。 しかし、貸し会議室業は単なる場所貸しビジネスでは無くて、まだまだ工夫や改善の余地のある深いビジネスなのだなと改めて 取材を通して感じた。
大阪で集客力のある大会場を探すのであればもちろん、ちょっと目先を変えてみんなで新しい会議を主催しようと 思ったらこちらの会場を利用していかがだろうか。こんなみたいなアイデアだけど利用できるか問い合わせれば 全力でサポートしてくれること間違いなさそうである。